保険契約者貸付制度と生命保険買取のメリットとデメリットを解説します。

知っておきたい現金調達法ヘッダー画像

生命保険に加入している人が使える資金術

万が一の出費が起これば、なんとしても資金を用意しなければいけません。
車の売却、持ち家の売却、消費者金融からの借り入れ…などなど、方法は様々です。

 

しかし、ちょっと待ってください。
生命保険を契約しているならば「生命保険の加入者だけが使える資金術」が活用できるかもしれません。

もしも万が一の事態に陥ったら、財産を手放したり消費者金融から借り入れを行う前に、今回ご紹介する「契約者貸付制度」「生命保険買取」を検討してみてください。

 

契約者貸付制度

お金を貸す人形

「契約者貸付制度」とは、生命保険の解約返戻金(保険契約を解除した際に払い戻されるお金)を担保にお金を借り入れられる制度のことです。

 

メリット

メリットは「保険の契約を維持したままお金を借りられる」ということです。

 

一般的には、金欠に陥ったら保険を解約して得たお金で不足を補います。
しかし一度保険を解約すると、再契約までの間に万が一の事態に陥った場合に再加入できないリスクを伴ってしまうのです。

 

その点において、保険の契約関係を維持したままお金を借りられる「契約者貸付制度」を使えばリスクはありません。
有識者ならば保険に加入する際に「契約者貸付制度の有無」を必ず確認するほど、このメリットは大きな存在な役割を果たしています。

 

デメリット

デメリットは「保険金の枠を削っている」という点です。
例えば契約者貸付制度で借りたお金を返せずに亡くなってしまった場合は、返済できなかった分を差し引いた保険金が支払われます。
借り入れるお金は保険金の範囲内であり、返済できなければ備えとしての機能が失われる点に注意しましょう。

 

生命保険買取

生命保険とお金のイメージ

「生命保険買取」とは、生命保険加入者の「死亡保険金を受け取る権利」を売却して資金を得る行為です。
アメリカを中心に事業として定着しつつあり、病気の治療費、療養費から日々の生活費まで、様々な出費に充てられる資金が得られます。

 

メリット

メリットは「一度に大きな資金を得られる」という点にあります。
平均で解約返戻金の4倍という額で売却できるため、大きな資金が必要になった際に有効的です。

 

デメリット

デメリットは「制度に多くの課題が残されている」という点にあります。
アメリカでは事業規模で定着している資金調達術ですが、日本ではまだまだ認知されていません。
安全に利用するためには「法整備」や「約款の見直し」などの環境が整うまで待つ必要があります。

 

仕組みを知り、もしもの際に活用を

もしもの時に使いたい奥の手

生命保険の契約者が資金不足に陥った際には、「契約者貸付制度」や「生命保険買取」が利用できます。
特に契約者貸付制度は保険を解約せずに低利子の借り入れが行えるので、自身の保険で利用できるかどうか、一度確認して起きましょう。

 

このような仕組みを知っていれば、資産を手放したり消費者金融の力を借りたりせずに済むかもしれません。
まずは自身が使える制度の仕組みを理解し、もしもの際に備えておくことが大切なのではないでしょうか。

 

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